木を枯らす方法|時間かかってもいいから簡単・安全に枯らしたい人へ
邪魔になった木の処理に、お困りの方も多いかもしれません。一般的に木を枯らす方法として、除草剤を使う方法があります。ほかにも、巻き枯らしという時間はかかるものの楽に木を枯らす方法があるのです。
本記事では、除草剤を使った方法、巻き枯らしの方法、木を枯らす際の注意点を解説していきます。あわせて、木を枯らしたあとの処理方法まで紹介していきますので、参考にしてみてください。
目次
木を枯らす方法の定番は【除草剤】
木を枯らす方法として除草剤を使うことが一般的なようです。ここでは、除草剤を使った方法から、除草剤を使うメリットやデメリットまで紹介します。木を枯らす際の参考にしてみてください。
除草剤を使った木を枯らす方法
除草剤を使った方法は、おもに3通りあります。ひとつひとつ詳しく紹介していきますので、ぜひご一読ください。
〇穴を開けて薬剤を注入する方法
電動ドリルなどを使い、木の幹に穴を開けます。その際、穴は地面に向かって上から下へと斜めに開けるようにしましょう。幹に対して斜めに角度をつけることで、穴から薬剤がこぼれ出すことを防ぐことができます。薬剤の注入には、スポイトなどを使いましょう。
また、注入した薬剤が蒸発したり雨で流れたりして効果をなくさないよう、幹に開けた穴にラップやシールなどを張っておくとよいとされています。
〇薬剤を散布する
除草剤には、顆粒タイプと液体タイプがあります。顆粒タイプであれば、木の付近の地面に散布するだけのため、楽な作業で木を枯らすことができるでしょう。ただし、散布をおこなう際は、乾燥に気をつけ、雨風が強くない日が望ましいです。
理由として、適度な水分は顆粒を溶かし除草の効果を助けてくれますが、激しい雨は除草剤が木にしみ込む前に顆粒の粒を流してしまうおそれがあります。また、強い風は顆粒を飛ばしてしまう危険があるのです。
ほかにも、乾燥は薬剤が適度に溶けず、効果を鈍らせますので、朝や夕方などに散布することが望ましいでしょう。顆粒タイプであれば、天気予報を確認し、雨が降る前日など、湿度が高くなる日に散布すると、薬剤がうまく溶け出して効果的に枯らすことができます。
一方、液状タイプは、液体であるため雨にとくに弱いので注意が必要でしょう。薬剤が雨に流されてしまっては、木を枯らす効果が薄まってしまうためです。そのため、晴れた日に木の根元付近に散布しましょう。除草剤はボトル裏側に記載されている倍率を守り、水で薄めて使うようにしてください。
〇切り株状にして薬剤を塗布する方法
木を伐採することができる方は、除草剤を塗布する方法も有効とされています。方法として、木を切り株状にし、切断面に薬剤を塗ります。薬剤が乾きすぎないようビニールをかぶせて密封します。その際は、紐で縛っておき、風などでビニールが飛ばされないようにしておきましょう。
除草剤を使って、木が枯れるまでの時間
目安として、半年~1年ほどかかるといわれています。枯れ始めとして、葉が地面に落ちていることや、木の枝が折れて落ちるなどの変化が見られます。また、木が枯れて幹が倒れるまでには、数年かかるといわれています。
除草剤のメリット・デメリット
除草剤の効果は高く、簡単に木を枯らしたい場合にとくに有効な方法です。除草剤のメリットとして、原液を使うことで、好みの量に薄めて使えることがあげられます。これにより結果的に除草剤にかかる費用は安く済むでしょう。
ただし、デメリットもあり、使いたい場所によっては周囲の影響を考える必要があるでしょう。除草剤によって周りの植物を枯らすおそれもあるためです。
また、除草剤は人にも悪い影響をもっており、使用には十分気をつける必要もあります。そのため、直接触らないよう手袋をつけることや目に入らないようゴーグルなどを着用して作業することが大切でしょう。
塩やお酢を使う方法
木を枯らす方法として、塩をまくことは危険です。塩での除草は簡単で、人への影響も少なく安易に使いがちですが、周囲の土地の植物へ多大なる被害を及ぼすおそれがあるのです。
塩をまくことで雑草なども生えにくくなり、除草に強力な効果をもちますが、今後その土地で植物が生まれてこなくなるおそれもあるためです。また、塩が雨などにより流れ出すと、周囲への作物や地中内の配管にまで影響するおそれもありますので、安易に塩をまくことはやめましょう。
ほかにも、除草剤としてお酢を使う方法もあります。敷地内の雑草を枯らす場合には有効な方法でしょう。ただし、大きい木や大量の雑草に使うことはあまりおすすめしません。木を枯らすほどの影響が少量のお酢で得られるとは考えにくく、大量の雑草には多くのお酢を消費してしまうためです。
業者に依頼する
木を簡単に枯らすことはむずかしいことです。自分で木を伐採したり、適切な除草剤の使用方法が大切になったりするためです。もしも、自分で作業することに不安がある方は、適切な技術と知識をもつ業者に相談するとよいでしょう。
薬剤を使いたくない場合は【巻き枯らし】
木を枯らす方法には、除草剤を使わない方法も存在します。巻き枯らしといわれる方法です。時間はかかるものの、薬剤を使いたくない場合に有効な方法となっています。
表面の皮を剥いで木を枯らす方法
木の栄養素は、表面の樹皮を通る特徴をもっており、皮を剥いでおくことで、木全体に栄養素が回ることを防ぐことができます。樹皮の剥ぎ方として、チェーンソーやノコギリを使うことが一般的なようです。
樹皮を縦幅30センチ程、深さ1センチ程度で木を囲むようにひと回りぶん剥ぎます。樹皮を剥いだあとは、除草剤は使わず、木が枯れることを待ちます。
木が枯れるまで1年~2年程度かかるようです。また、樹皮を剥ぐ場合には、4月ごろ~8月ごろまでが適しています。適度な水分を木が保っているため、表面の樹皮が剥がれやすいからです。乾燥しきっている樹皮は固く、剥がすことがむずかしくなりますので、4月ごろ~8月ごろに樹皮を剥ぐことが重要でしょう。
ロープで縛り木を枯らす方法
樹皮全体に通う栄養素を、一部ロープで縛ることにより遮断します。太めのロープを木の幹に数回巻き付けることで、木に栄養が回ることを防いでいるのです。
栄養を吸収できない木は、枯れてしまうでしょう。ただし、皮を剥ぐのと同様、効果がでるのに数年かかってしまうようです。
短期的な解決には、木の伐採が必要になります。しかし、専門的な知識なしに自分で大きい木を伐採し対処をすることはむずかしいでしょう。その場合は、万全を期して一度、業者に相談してみることをおすすめします。業者であれば木の状態をきちんと把握し、状況に合わせた適切な方法で伐採してくれるでしょう。
木を枯らす場合に注意すること
木を枯らす場合、注意することがあります。もしも木に腐食している部分があれば、枯らすことが引き金となり倒木を起こすおそれがあるのです。また、木が枯れているのか見た目での判断はむずかしいです。ここでは目安となる方法をご紹介します。
枯れる前に腐食することも
木は枯れる前に腐ってしまうことがあります。元々木に腐食部分があった場合、巻き枯らしの方法を使うリスクはとても高いものになるのです。
木を枯らすために様子をみることになりますが、大きさによっては、効果も得られないうえ、木が腐っていた場合、巻き枯らしが原因で倒木のおそれもあるのです。
枯れたかどうかの目安
木は見た目で枯れているのか判断がむずかしいでしょう。じつは、木が枯れているか、枯れていないのか、目安となるのは木の枝をみればいいとされています。木の枝を切り、中の断面に注目しましょう。枝の中央が茶色であれば、木は枯れていることが多く、青く水気が感じられた場合は、木が枯れていない状態とされています。
木を枯らしたあとの処理方法
枯れた木は通常の木よりもろく、放置するのは危険です。倒木するリスクもあるほか、害虫が発生してしまい、住まいに影響を及ぼすおそれもあるのです。木を枯らしたあとは、適切な方法で処理をおこなうとよいでしょう。
枯らした木を放置するのは危険
枯れてしまった木は、元気な木と違い非常にもろい状態になっています。台風や地震などが原因となり、簡単に倒木する危険があるのです。枯らした木を放置することは、安全面を考え、やめるべきでしょう。
また、直接的な危険だけでなく、枯れた木はシロアリなどの害虫が発生するリスクを高めてしまいます。シロアリが発生すれば、枯れ木だけでなく自宅にも悪影響をもたらすおそれがありますし、近隣の住宅にまで被害がおよんでしまうかもしれません。枯れた木を残しておくことは、基本的にリスクにはなりませんので、放置しないようにしましょう。
抜根の必要性
木を伐採した際、切り株が残ってしまいますが、こちらも放置することはやめておいたほうがよいでしょう。切り株は残しておくとそのまま成長してしまうおそれがあるほか、シロアリなどの害虫が住みつくおそれもあるのです。
そのため、残しておく理由もありませんので、伐採後はすぐに抜根しておくのがよいでしょう。ただし、抜根には大変な労力がともないます。木の根は予想以上に地中深く、広範囲に根付いている場合があるのです。
実際に抜根するには、スコップなどで地道な手作業を続ける必要があるでしょう。また、切り株を別の敷地内に再度植えるとなると、根を傷つけないなどの配慮も必要です。
切り株の抜根には、業者を利用することをおすすめします。業者であれば、適切な作業で安全に切り株を抜根、または移植することも可能です。たとえば、機械が使えない、作業がしづらい場所であっても業者であれば伐採できるでしょう。
弊社には多くの伐採業者が加盟しております。そのため、可能な限りご要望を満たすことができる業者を手配させていただくことも可能です。ご紹介可能な業者の多くは、木の伐採を1本からでも受け付けております。お見積りや現地調査も無料でおこなっておりますので、安心してご依頼ください。
まとめ
木を枯らす方法として、除草剤を使うことが一般的なようです。使い方もさまざまで、幹に穴を空けて薬剤を注入する方法や、切り株に薬剤を塗布する方法などがあります。
しかし、除草剤にはメリットやデメリットもあるようです。ほかにも、除草剤を使わずに木を枯らす方法として、巻き枯らしといわれる方法があります。これは、薬剤を使いたくない場合に非常に有効な手段といえるでしょう。
また、木を枯らしたあとで放置しておくのは危険です。木が腐っていれば倒木の危険性や害虫が発生してしまうおそれがあります。シロアリ被害など、周囲への影響も考えられますので、枯れた木を放置することはやめましょう。切り株の処理や木の伐採に自信がない方は、伐採や抜根を扱っている業者に相談してみることおすすめします。
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