大きくなりすぎた庭木はどうするべき?小さくする剪定法・伐採の基準
大きくなりすぎた庭木にどうしていいか分からないという方も多いでしょう。庭木の成長は早く、いつの間にか大きくなっているという場合もあるのです。また、メンテナンスをしていたつもりでも、間違えた剪定方法は庭木を大きく成長させるおそれもあります。
本記事では、剪定すべきか伐採するべきかの判断基準、庭木を小さくする剪定方法、コンパクトに維持する方法を解説していきます。
さらに、メンテナンスを楽にする方法も紹介していきます。庭木が大きくなると手に負えなくなり、トラブルが起きやすくなりますので、早めに正しい剪定をしておくことが重要です。庭木の今後に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
大きくなりすぎた庭木は2択!剪定または伐採
大きくなりすぎた庭木は、剪定するか、伐採するかの2択となります。剪定とは、庭木の形を整えたり枝木を切る手入れのことです。この剪定をおこなう場合は、庭木に改善の余地があり、小さくできる可能性がある場合になります。
いきなり伐採という答えを出す前に、庭木を残し剪定することで問題解決につながる場合もあるということは知っておいたほうがよいでしょう。
また、伐採しなくてはいけないケースとして、庭木がすでにトラブルを抱えてしまっている場合は、早めに問題解決に臨んだほうがよさそうです。庭木の放置はとてもリスクが高く自分の敷地だけでなく、周囲の家へも影響を出しかねないためです。
大きな庭木を放置するリスク
大きな庭木はそのままにしておくとシロアリのエサとなってしまうかもしれません。庭木は屋外にありますので、雨に濡れる機会も多く、湿気も余分に保っているおそれがあります。
そのため、そのまま放置しておくと腐食してしまっている場合もあり、シロアリのエサとなりかねないのです。シロアリに食い荒らされた木の内部はもろく、倒木の危険性もでてくるでしょう。庭木のサイズによっては、自分の敷地内だけでなく、周囲への倒木の被害も考える必要があるかもしれません。
また、エサを食い尽くしてしまったシロアリは屋内へと移動してくるおそれもあるので注意が必要です。シロアリは乾燥を嫌い地中内へと移動し、そこから屋内へ侵入してくる場合があるためです。
これは、周囲に家がある場合は同様の被害も考えられます。被害を拡大させないためにも、大きな庭木を放置することはあまりおすすめできません。
大きくなると手に負えなくなるのはこんな種類の木
庭木には種類があり、低木、中木、高木の3種類にわかれています。そのなかでも、シンボルツリーとして使われることが多いのが高木となっています。高木のなかでも手に負えなくなるおそれが高い庭木を紹介していきます。
〇アカマツ
お庭でのシンボルツリーとしてよく使われているのがアカマツになります。日本で多くみられる松の種類に該当し、風情のある外観から人気のある庭木のひとつとなっているようです。幹や樹皮が茶色だけでなく、赤っぽい色を含んでいることも特徴的です。
アカマツの成長するスピードは早く、自分での剪定はなかなかむずかしいため、剪定を依頼するなどして維持費がかかってしまうでしょう。そのため、維持をすることがむずかしくなり、放置してしまう場合があるのです。
〇イチョウ
庭木のなかでもとくに早い成長スピードをもっています。一般的には、銀杏がなる木としてよく知られていることが多いのではないでしょうか。また、イチョウ自体も大きくなりやすく、枝を切ろうにも背が高くなり剪定がむずかしくなっていきます。
そのため、イチョウの木をコンパクトに維持するには、目的の高さにイチョウが育った段階で幹のてっぺん部分を切り落とす必要があります。幹のてっぺん部分を樹芯とよび、これを切り落とすことで、イチョウの木は縦に伸びる成長を止めるのです。
もしも、樹芯を切り落とさず放置していた場合、大きくなった庭木を自分で小さくしていくのはむずかしいものとなってしまいます。
〇シマネトリコ
成長も早く、庭木としての育てやすさから人気のシンボルツリーです。生命力も高く少々の剪定ではびくともしません。しかし、その生命力の高さから、枝や葉は勢いよく育ちます。
そのため、剪定するだけでも、枝木や葉の処理にかかる労力は大変なものでしょう。また、シマネトリコのサイズは大きくなりやすいため、脚立などを使用せず普通に立ったままでの剪定はよりむずかしいものとなってしまいます。
〇シラカバ
白い幹の外見が特徴的で、おしゃれな雰囲気を作り出せることからシンボルツリーとしても人気の木です。しかし、シラカバには天敵の害虫がいることも知っておいたほうがよいでしょう。テッポウムシといわれる、シラカバを好物とした害虫がいます。
テッポウムシは、シラカバを食料とし、木の内部や表面を食べてしまうのです。テッポウムシの被害にあったシラカバは、枯れるだけでなく、倒木の危険性も十分に考えられます。
シラカバを害虫から守るには、日ごろのメンテナンスが大切なのです。そのため、害虫対策なしでは、シラカバの健康状態を維持するのはむずかしいでしょう。また、シラカバの全長は、一般的な家の2階をも越してしまうほど大きくなることもあり、剪定は決して簡単なものではありません。
一番大事なのは残したいかどうか
庭木を育てるうえで一番大事なのは、伐採するのか、残したいかでしょう。庭木には、強い風から家屋を守ってくれることや外からの目隠しにもなるなど、メリットも存在します。
また、庭木によっては季節の変わり目を楽しんだり、おしゃれを楽しむこともできるでしょう。しかし、庭木にトラブルが発生している場合は、伐採の決断が必要となるかもしれません。このような庭木をそのままに放置しておくことは、大変なリスクをともなうのです。
トラブルを抱えているなら伐採を決断しよう
大きくなりすぎた庭木は自分の敷地内だけでなく、隣の家の敷地にまで影響を与えてしまうことがあります。たとえば、庭木の根が次のような被害を出すおそれもあるのです。
地中から伸びた根が、隣の庭に侵入し地面に凹凸をつくってしまったり、建物の下に根が入り込んだりする場合があります。こうなると、地面の凸凹だけでなく、家の傾きにつながる場合もあるでしょう。
また、庭木には虫も寄ってくることもありますので、虫が苦手な方にとっては決して無視できる問題ではありません。そのうえ、庭木が病気にかかれば、害虫発生のリスクも高まってしまいます。
周囲への影響を考え、いざ伐採をおこなおうにも大きく育ってしまった庭木は、手に負えないかもしれません。その場合は、業者に相談してみてはいかがでしょうか。業者であれば、自分で解決できそうにない庭木への対応だけでなく、さまざまなトラブルを未然に防いでくれることでしょう。
【警告】剪定を急ぐと逆効果!じっくり小さくしていこう
大きくなりすぎた庭木は、早くどうにかしたいですよね。しかし、剪定は適切な方法でおこなわなければ、逆効果になることがあるので注意が必要です。
間違えた枝切りをおこなってしまった場合、予想外に枝や葉が増えることがあります。そうならないためにも、庭木はあせらずに小さくすることが大切でしょう。また、庭木には剪定の時期やコンパクトに維持する方法もありますので紹介していきます。
剪定時期
庭木の剪定の時期として、夏季と冬季があり、このふたつが一般的な剪定時期となります。冬季の剪定は、庭木が成長する春ごろを見越して、大部分の枝や葉を減らす作業が多くおこなわれます。
一方、夏に剪定をおこなう場合は、枝を短くすることで台風など強い風によって枝が折れることを防ぐ目的のほか、枝木や葉を剪定し、庭木のバランスを調整することが目的となっています。
剪定で高さを抑える方法
庭木の剪定には高さを抑える方法として芯止めとよばれる剪定方法があります。芯止めとは、庭木の中心部分に位置する主枝を取り除くことをいい、主枝を取り除くことで縦方向に庭木が伸びることを防ぐことができるのです。
そのため、木の高さは抑えられ、庭木として適切な高さで育てることが可能となります。注意点は、芯止めをおこなった庭木は、縦以外に新芽や枝が伸びやすくなるという特徴があるということです。庭木として全体のバランスを考えた場合は、縦だけでなく横に伸びる枝や葉の適切な剪定も忘れないようにしましょう。
枝切りを急ぐと葉が大量に生えてくる!
庭木の剪定はやり方を間違えると葉が大量に生えてしまうおそれがあります。木の生命力は非常に高く、剪定をおこなっても新しい枝を生やそうとする力が働きます。
そのため、適切なタイミングではない枝切をおこなってしまった場合、切った場所から細い枝が大量に生えてくる場合があるのです。結果として、枝から大量の葉を生み出してしまうことになるでしょう。
庭木をコンパクトに維持する方法
庭木をコンパクトに維持するには、切り返し(切り戻し)といわれる剪定方法が有効です。切り返しとは、ダメージのある枝を切り落として枝の勢いを回復させる方法のことをいいます。切り返しを施すことで、結果として庭木全体の縮小につながっていきます。
また、切り落とした枝からは新しい枝が生えてくることにくわえ、残された枝や芽は成長が盛んになります。そのため、切り返しは大きく育てたい果実や花がある場合にも、有効な剪定方法となっています。
庭木の相談ごとはプロに
庭木の剪定は、木の種類や特徴をきちんと理解しておく必要があります。木によって切り落とすべき箇所が違うため、主枝を切ってしまい予定より庭木が育たないことも考えられるのです。
また、庭木に果実や花を咲かせたい場合など、適切な剪定方法なしには、うまく成長できないこともあるでしょう。ほかにも、大きくなりすぎた庭木は手に負えなくなるおそれがありますので注意が必要です。
庭木のことで不安に感じることがある場合は、一度、業者に相談してみることをおすすめします。業者であれば、適切な剪定方法で庭木の樹形を維持しやすくしてくれるため、理想のシンボルツリーを育てることができるでしょう。
庭木のメンテナンスをラクにする方法
庭木のメンテナンスは楽なものではありません。理想のサイズで庭木を維持するには、適切な方法で剪定をおこなっていくことが大切でしょう。また、間違えた方法で剪定をおこなうと、庭木が大きくなりすぎたり枯れてしまったりなどのリスクがあるので注意が必要です。
庭木に必要なメンテナンス
大きくなりすぎた庭木はそのまま放置しておくと、庭の景観を損ねるだけでなく、害虫が発生することもあります。そのため、普段からのお手入れが大切です。
剪定と一言でいってもさまざまな方法や目的があります。たとえば、芽摘みは木にできる芽を手作業で摘み取っていく作業のことをいいます。このように剪定には、庭木の形を整える目的だけでなく木枝の成長をおだやかにする目的もあるのです。
ほかにも、刈り込みや切り戻しでは、庭木の景観を整えることができます。注意点は、適切な剪定方法でなければ、不要な枝や葉が逆に増えてしまうおそれがあることです。
また、庭木自体を元気に育てるために、透かし剪定という増えすぎた枝を切る作業などがあります。このように、剪定作業は、適切な時期におこなう必要があるうえ、間違った時期におこなってしまった場合、庭木が枯れるおそれや大きくなりすぎることもあるので注意が必要でしょう。
【ラクする方法1】メンテナンスが楽な木に植え替える
庭木のメンテナンスを楽にする方法として、管理が楽な木に植え替える方法もあります。低木といわれる比較的小さなサイズで育てることが可能な常緑樹などがおすすめです。常緑樹は、景観を楽しめるだけでなく、落葉樹と違い、葉が落ちにくいという特徴ももっています。
【ラクする方法2】木の本数を減らす
大きくなりすぎた庭木の処分は、自分では手に負えないということになりかねません。そこで、庭木の本数を減らすことでお手入れにかかる労力を減らす方法があります。自分できちんと管理できる庭木の量であれば、普段のメンテナンスも楽になるかもしれません。
ただし、本数を減らすには伐採をおこなう必要があり、すでに大きくなってしまった庭木や広い箇所に根が生えてしまっている場合はむずかしい作業となります。
残す木、伐採する木の選び方がむずかしい…そんな場合は
お家のシンボルツリーとして、お庭の景観を守る庭木をできれば伐採せずにそのまま育てたいという方も多いと思います。しかし、大きくなりすぎるおそれがある木やすでに害虫被害がでている庭木もあるかもしれません。
害虫被害だけでなく、大きくなりすぎた庭木は周囲にさまざまな影響を与えてしまいます。そのため、リスクを避けるには残しておいても大丈夫な木と、伐採しておいたほうがよい木を選ぶ必要があるでしょう。しかし判断を自分でおこなうことはむずかしいかもしれません。
また、庭木の成長を予想することはとてもむずかしいとされています。業者であれば、適切な知識と技術で、残す木と伐採する木を選び、お庭の木を伐採してくれるでしょう。
まずは、プロの目で現地を調査してもらってはいかがでしょうか。弊社では、現地調査は無料でおこなっておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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