漆の木の伐採方法|肌のかぶれに要注意!安全に作業する手順をご紹介

漆の木

漆の木の伐採がしたくても、肌のかぶれのことを考えるとなかなか手をつけられません。漆によって肌のかぶれが起きるのは、漆の木の樹液に含まれる「ウルシオール」という成分が原因となっています。伐採するには適切な準備をしておかないと、ウルシオールによって症状が重篤化してしまうおそれがあるのです。

このコラムでは、漆の木の伐採を安全に作業するために正しい準備・伐採方法をご紹介しています。万が一、かぶれたときのために対処法も載っていますので、ぜひ伐採の際には参考にしてください。

漆ってどんな木?

まず、漆の木についてご紹介します。漆といえば、樹液を使った塗料が大変有名です。しかし、その樹液はそのまま触ってしまうと肌がかぶれてしまう成分が入っているのです。その成分「ウルシオール」に関してや、漆の見分け方について解説します。

漆の木の特徴

漆の木の特徴

漆の木は、主に中国やインド、日本で生息しています。大きいものでは25メートルほどまで生長し、秋には真っ赤に美しく紅葉することが特徴です。漆の木は古くから栽培され、主に塗料として樹液が利用されてきました。樹液を採取するには、樹皮に切れ込みを入れ、流れ出る樹液をためる方法をとっています。

この樹液には「ウルシオール」という成分が多く含まれており、かぶれなどの皮膚炎を引き起こすことで知られています。この「ウルシオール」、大変なことになってしまうことがあるので、漆の木には触らないように気をつけましょう。次は、ウルシオールについて詳しく解説します。

樹液成分”ウルシオール”に要注意!

漆の木に触ることで起きる症状は、アレルギーによるものです。ウルシオールのアレルギー反応は、赤くはれたり水ぶくれができたりすることが多いです。肌の弱い人やアレルギー体質であると、触れなくてもかぶれの症状が出てしまうこともあります。

また、漆の木を燃やした煙を吸い込むと呼吸器がかぶれ、呼吸困難をおこすこともあるため大変危険です。ウルシオールはマンゴーやカシューナッツ、ピスタチオなどにも含まれているため、これらの食品でアレルギー反応が起きたことある方は特にご注意ください。

漆の木と似ている?ハゼの木・ニワウルシ

漆の木とよく混同されるのが、ハゼの木と庭漆(ニワウルシ)です。漆の木とハゼの木は同じウルシ科の植物であるため、触れるとかぶれるおそれがあります。ニワウルシは名前にウルシとありますが、ニガキ科の植物となるため、かぶれは起きません。

この3種類に共通しているのは「羽状複葉」といい、葉軸の左右対称に葉がならんだ形状であることです。葉の形状はよく似ていますが、漆の木やハゼの木などのウルシ科は葉軸が赤みを帯びています。羽状複葉で葉軸が赤い植物には触れないように気をつけましょう。

どちらもよく似た葉の形をしており、よく見なければ気づけません。近づいてしまうとかぶれが起きてしまうことがあるため、似た葉を見つけたら近寄らないようにしてださい。

かぶれなどの心配がない庭漆ですが、根を広げて繁殖させることから、思わぬ場所に生えてしまうことがあります。景観を損ねたり、ほかの植物の生長を邪魔するようでしたら庭漆の駆除を検討してみましょう。

お次は、漆の木やハゼの木を伐採する方法をご紹介しています。伐採は、大変な力仕事となります。伐採作業の前に、除草剤を用いて漆の木やハゼの木を枯らすと木が弱り、作業がしやすくなります。ただし、弱った木は倒れやすいため、近づく際には注意してください。

伐採をするとなると近寄らないわけにはいきません。気をつけていても、かぶれなどの健康被害が出てしまうこともあるでしょう。アレルギー症状が出やすい方や自分での伐採に不安のある方は、業者へ相談をすることをおすすめします。

安全に漆の木を伐採する方法

漆の木の伐採方法をご紹介します。かぶれなどのアレルギー症状が出てしまうおそれがあるため、しっかり手順どおりにおこなうようにしてください。

作業前の下準備

作業前の下準備

複層は樹液が身体につかないように、長袖・長ズボンを準備しましょう。樹液は黒く、付着してしまうとなかなか取れないため、捨ててもよい服を着るようにします。直接手に触れないようにゴム手袋、マスク・ゴーグルの準備も大切です。かぶれ防止のクリームも市販であるので、ドラッグストアなどで入手しておくと安心です。

伐採の道具は、ノコギリかチェーンソー・ロープ・シャベル、あとは木の処分のためのゴミ袋なども用意しておくと便利です。ロープは木の倒す方向をコントロールするのに大切なものとなるので、直径1センチメートル以上の太さのロープを選んでください。シャベルは、切り株を掘り出すのに利用します。しっかり準備できたら、伐採に入りましょう。

漆の木を安全に伐採する手順

背が高かったり、太かったりする木を伐採するのは大変です。自分で伐採するには、「高さ3メートル以下・直径20センチメートル以下」までのサイズの木にするようにしましょう。これより大きいと倒すときのコントロールが難しく、大変危険ですので業者に任せることをおすすめします。それでは、手順をご紹介します。

1.木を倒す方向を決める
周りに民家や道路などはありませんか。家の方向に倒れて家が破損したり、人のいる方向に倒れたら命の危険があったりしてしまいます。木の高さ分が倒れても問題のない場所を定め、ロープを張っておきます。

2.木を伐採する
伐採をおこなうには、倒したい方向に倒せるように「受け口」とよばれる切り込みを入れます。根から10センチメートルほどの場所に受け口を作りましょう。倒したい方向に幹の3分の1ほどまで「く」の字に入れてください。下部は地面と水平にし、くの字の角度が40度ほどであることがのぞましいです。

受け口の反対側に、「追い口」といって受け口の3分の2くらいの高さから切り込みをいれます。受け口に届いてしまわないように、地面と水平に、幹の直径の2分の1ほどまでにとどめてください。切りすぎると木が倒れてきてケガをするおそれがあります。ぐらぐらしてきたら切るのをやめてください。

3.木を倒す
張っておいたロープを引いて倒します。自分の上に倒れてこないように気をつけてください。

4.切り株を掘る
シャベルで土を掘り起こし、根を掘ります。根は広く広がっているため、時間がかかります。後日掘り起こしをおこなう際には、切断面に除草剤を塗って枯らしておくと根が抜きやすくなります。

5.伐採した木の処分
伐採した木を運べる大きさに切り、地域のゴミ捨てルールに従って処分してください。可燃ごみとして出せる地域の場合には、可燃ごみの袋に入るくらいの大きさに切り、袋に入れて出しましょう。

作業中の注意

作業中は木を触った手で顔などを触らないようにしてください。直接触れてなくても樹液がついてしまい、かぶれの症状が出てしまうおそれがあります。使用したゴム手袋は処分しましょう。

木を倒す際には、まわりに建物がないか、人がいないかしっかり確認してから倒してください。細い木でも意外と重いため、倒れかかってくると命の危険があります。まわりを確認して、細心の注意をはらって作業をおこなうようにしましょう。

自分で伐採するのは危険も…プロに相談してみよう

伐採作業はただ切るだけでなく、根の掘り起こしや伐採した木の処分などの作業も大切です。一人で作業をおこなうには慣れていないと結構な重労働となります。また、漆の木であることから、取り扱いに注意しないといけません。健康被害が出てしまうおそれがありますから、無理のないように作業をおこないましょう。

自分で伐採は難しいというときには、業者に相談することをおすすめします。業者に依頼する事で自分の時間を作ることもできますよ。

漆の木でかぶれてしまった!万が一の対処法

漆の木が原因でアレルギー反応が出てしまったときの対処法をお伝えします。かぶれだけでなく、体質によっては命の危険にさらされてしまうかもしれません。はやめの対処が肝心となります。

かぶれの症状が起こったときの対処法

かぶれの症状が起こったときの対処法

漆の木が原因でかぶれが起きてしまったときには、病院でみてもらうようにしましょう。かぶれた場所を触ると、ほかの場所にウルシオールがついてしまい、かぶれが広がってしまうかもしれません。

水で流したり、石鹸やお湯で対処したりする方法も知られていますが、悪化させないためには触らないことが一番です。患部にはさわらず、水ぶくれができても破らないことが大切です。かぶれが起きたら、すぐさま医療機関でみてもらうようにしましょう。

体質によっては重篤化するおそれも…プロに依頼して安心!

ウルシオールによるアレルギー反応は、体質によっては気管支がはれて呼吸困難など、重篤化してしまうおそれがあります。アレルギーの症状が出そうで不安という場合には、伐採をプロに依頼することで、安心できますよ。伐採に慣れているプロに任せれば、自分だと1日がかりの仕事を、短い時間で済ませてくれることもあります。

どこの業者に依頼すればわからないというときには、弊社にお任せください。ご相談によって、お客様のご要望に適した業者を紹介することができます。年中無休で電話相談をうけつけていますので、お気軽にご連絡ください。

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