山の木を切る方法|伐採前におこなう準備と作業時に気をつける点

山の木を切る方法

山の木を切る際は、伐採届の提出が必要です。また、伐採時は木の根元から切ると、近隣に建物や電線があった場合、倒れたときに接触してしまう恐れがあるので控えましょう。切り倒した木は重量があるため処分が大変です。処分が難しい場合は業者に依頼するのが得策でしょう。

このように、山の木を切る際には、さまざまな準備と注意が必要です。本記事では、伐採前の準備と伐採方法、切った木の処分方法を解説していきます。

山の木を放置するとどうなる?伐採前の準備って?

山の木を放置すると、思わぬ被害につながるため、伐採が必要になることがあります。放置すると、立ち枯れした木が倒れて道を塞いでしまったり、倒木への害虫の発生や生態系を乱したりして、周辺に悪影響を与えるおそれがあるのです。

また、山の木を切る場合、伐採には届け出が必要です。ここでは山の木を放置するリスクや事前に必要な届出、伐採に必要な道具などを解説していきます。

山の木を放置するリスク

山の木を放置するリスク

山の木を放置することは、害虫被害や倒木の危険性があります。山にある木はそのまま手付かずで放置されていることがあり、知らぬ間に枯れ木になってしまっている場合があります。

枯れ木は害虫の食料となりやすく、シロアリなどが木の内部に侵入することがあります。そうなると、たちまち木の内部が食い尽くされて脆くなり、強風などで倒れてしまうことがあるのです。

幹の大きさや場所によっては、倒木による建物、人への被害、シロアリによる近隣の建物への被害も考えられます。また、倒れた木はキノコなどが生える菌床にもなるため、生態系に影響を与えることにもなるのです。

山の木を切る際は届け出が必要

山の木を放置することは危険であり、トラブルを未然に防ぐには伐採をおこなう必要があります。ただし、山の木を切る際には、公共機関への届け出が必要です。

森林が保安林であった場合、伐採許可申請書を出す必要があります。森林は、土砂災害を防ぐだけでなく、生物が生きるうえで欠かせない存在です。そのため、伐採にはきちんと法律にのっとった作業目的が必要になるのです。

もしも、届出を出さないで伐採をおこなったことが発覚した場合、法的な処分を受けるおそれがあるので注意が必要です。伐採をおこなう際には、きちんと許可をとってからおこなうようにしましょう。書類を出す時期は、伐採の3ヵ月~1ヶ月前とされており、事前に伐採作業の日にちを決めておく必要があります。

作業時の服装や道具について

山での伐採は、大掛かりなものとなるでしょう。また、山での伐採作業においては自分の身を守る準備が大切です。

〇チェーンソー
のこぎりでも木は切れますが、幹の太さや硬さ次第では役に立たないおそれもあるため、山での伐採にはチェーンソーをおすすめします。また、伐採の際は、エンジン式のチェーンソーがよいとされています。

電動式はパワーが弱いため、樹木の太さによっては切れないことがあるためです。また、山林では電源の確保が難しいため、エンジン式のものが最適でしょう。

〇ヘルメット
高い木の伐採では、高所からの枝の落下が考えられます。山の枝木は大きく育っている場合もあり、当たると危険です。そのため、頭を守るヘルメットの着用をおすすめします。また、斜面など、不安定な足場で転倒した際にも頭部を守ってくれます。

〇防護眼鏡
防護眼鏡をつけることで、目に切りくずが入るのを防ぐことができます。チェーンソーで切った木くずは勢いよく飛んでくることがあるので、目はきちんと防護しておく必要があるのです。

〇ロープ
木を任意の方向に切り倒す際に、ロープが役立ちます。木にロープを巻き付けておき、引っ張ることで、木を倒す方向を決めることができるのです。ロープの太さは、ナイロン製であれば6ミリ以上、それ以外であれば9ミリ以上がよいとされています。

〇作業用の服装
厚手の作業服の着用がのぞましいでしょう。また、チェーンソーを使った作業では下半身に事故が集中しているため、チャップスなどあるとより安全です。チャップスとは、下半身用の防護服です。チェーンソーの刃があたった際に繊維が絡まり、刃の動きを止めてくれる仕組みとなっています。

お祓いは必要なのか否か

日本では、古くから存在する木には精霊が宿っているものとされてきました。そのため、山での伐採をおこなう際には、感謝や謝罪の意を込めてお祓いをしてきた風習があるのです。

その名残から、現在でも伐採をおこなう際には、お祓いをする方が少なくありません。いきなり木を切ることで、バチが当たるかもと考える方もいるでしょう。不安であれば、お祓いをすることをおすすめしますが、必ずしもお祓いが必要なわけではありません。

大切なのは、自分から木への感謝の気持ちです。伐採する木に感謝を込めたお礼としてお酒や盛り塩を用意するなど、できる形で気持ちを伝えるのもよいのではないでしょうか。

山の木を切るときの注意点と手順

山の木を切る場合、木の倒れる方向には注意が必要です。

木が斜面に生えている場合、木を倒す方向の調整が難しくなります。障害物が多く足場も不安定なため、万が一倒木が人のいるほうに倒れた際に逃げるのが困難です。木が密集している場合はほかの木に当たって想定外の倒木が発生することもあります。ここでは、山での伐採作業の注意点とその手順をまとめましたので参考にしてみてください。

伐採時に気をつけること

伐採時に気をつけること

山の木を切るときには、周囲の木に当たらないよう、正確な方向に木を倒す必要があります。周りの木に接触した場合、大きな枝木が落下してくることもあり、人に当たって重傷を負うおそれがあるのです。

また、正確な方向に倒そうとして、ロープを使って手で引っ張るのはやめましょう。山林は障害物が多く足場も不安定なため、逃げようとしても転倒して下敷きになるおそれがあります。山での伐採時には、平地よりも徹底した準備と高度な技術が必要なのです。

切り方

実際に伐採をおこなう場合、まず最初に切り倒す方向を決めます。その際、周囲に人はいないか、倒木が近くの道を塞ぐことはないかなどを確認しましょう。

次に、伐採する木にロープをかけ、木を倒す方向に引っ張る力がかかるようにします。こうすることで、安全に木の倒れる方向を調整することができます。

ロープをかけたら、木を倒したい方向に受け口という切り込みを入れます。受け口は木の直径3分の1程度の部分に、地面にむかって30度~40度の角度で入れましょう。

続いて、受け口とは逆側に追い口という切り込みをつけていきます。追い口は、受け口とは違い、水平に入れます。高さの目安としては、受け口から3分の2程度の位置がよいでしょう。受け口の切り口と水平になるように切り進め、完全に切らずに一定の幅を残します。

この幅をツルといい、木の直径10分の1程度が目安となっています。あとはツルを支点に、引っ張っておいたロープの力が働き、受け口の方向へ木が倒れていきます。

高木の伐採は危険!無理をせず業者に相談を

伐採には、多くの道具を使いますが、使い慣れていないと道具が原因で事故にあうおそれがあります。

たとえば、チェーンソーには、刃が硬い石やコンクリート部分に接触した際に、強い力で跳ね返りが起こるキックバックという現象があります。キックバックが起こると、作業者にむかって刃が跳ね返ってくるほか、刃の破片がこちらに飛んでくるなど、予想外の事故につながるおそれがあるのです。

自分でおこなう伐採作業に少しでも不安を感じる場合は、業者に相談することをおすすめします。山での作業は、大きな枝木の落下や意図しない方向へ木が倒れるなど、危険が多く、知識と技術なしでは難しい作業なのです。業者であれば、適切な方法で安全に作業をすすめてくれるでしょう。

伐採あとの処分は大変!4つの方法と作業時のコツ

伐採自体も楽な作業ではありませんが、伐採後の木の処分も大変な作業です。ここでは伐採後の木の処分方法について解説します。

処分作業は重労働!

処分作業は重労働!

伐採後の木の処分作業は簡単なものではありません。切り倒した木は、運び出すために細かく切る必要があります。また、切った木を運び出すためのトラックの準備や、トラックへの積み込み、処分場所への運搬なども必要です。伐採作業よりも時間と体力を必要とする重労働になることは避けられないでしょう。

さらに、伐採後には抜根という作業も必要です。切り株や根を放置したままにすると、害虫発生のリスクや、根があることで再び木が生えてきてしまうこともあるためです。抜根は地中深くに埋まった根を掘り返す必要があるため、こちらも大変な重労働となるでしょう。

木を処分する際のコツ

伐採した木を処分する際には切る前にあらかじめ処分方法を決めておきましょう。処分だけを業者にお願いする場合、枝払いや切断などをやってもらえるかどうか、費用はどれくらいになるのかを確認しておかなければなりません。どこまで自分でやるかによって作業の流れや費用が変わるためです。

処分が難しい、費用がかかるからといって倒木を放置すると、シロアリの巣ができてしまったり、生態系に影響を与えるおそれもあります。伐採を決めたら、まずは処分方法を決めましょう。

処分の仕方

伐採した枝木の処分方法はおもに4つあります。

〇燃えるゴミとして回収してもらう
燃えるゴミとして処分する方法があります。木をごみ袋に入る大きさに裁断し、燃えるゴミの日に所定の場所に持っていきましょう。また、自治体によっては一度に回収してくれる量に制限があったり、粗大ゴミ扱いとされ、回収されない場合もあるので注意が必要です。

〇クリーンセンターに持ち込む
クリーンセンターに持ち込んで処分することもできます。クリーンセンターとは、自治体が運営しているゴミ処理場のことです。持ち込む量によっては手数料がかかるほか、受けとり可能な曜日が限られているなど、自治体によって違いがあります。運び出す際は、受取可能な日を確認しておくと作業がスムーズにおこなえます。

〇DIYで再利用や売ってしまう方法
伐採して不要になった木をDIYなどの材料として活用することができます。その場合は、木を乾かす必要があります。水分を含んだまま加工すると、乾燥していくにつれて収縮して変形してしまうおそれがあるためです。また、木の状態がよければ木材として、売ることも可能です。

〇業者に依頼する
業者に依頼する方法もあります。業者であれば伐採と同時に、抜根の処理や木枝の処分もまとめて引き受けてくれます。

また、木材として買い取ってくれる業者もあり、場合によっては費用が安く済むこともあるようです。伐採の費用については、作業内容や木の大きさなどでも料金の変動があるため、見積りをとってきちんと費用の確認をしておくことをおすすめします。

伐採後の処分は決して楽な作業ではありません。山の木の伐採や処分でお困りの方は、一度業者に相談されてみてはいかがでしょうか。弊社では365日24時間お電話を受け付けております。お気軽にご相談ください。

まとめ

山の木を切るにあたっては、届け出や必要な道具など、事前に準備しておくことが重要です。また、実際に伐採をおこなう際は、チェーンソーのキックバックや木の倒れる際の事故など、安全に十分注意して作業しましょう。

伐採したあとの木の処分は自分でおこなう場合、重労働となります。抜根や伐採した木の裁断や運搬など、しっかり段取りを決めるために、まずは処分方法を決めましょう。自分では解決できそうにない場合、決して無理をせず、業者に相談することをおすすめします。

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