ハナミズキ伐採を自分でできる高さの目安は3m!安全な伐採のポイント
初夏に花が咲き、秋には紅葉と果実を楽しむことができるハナミズキはお庭に植える木としてポピュラーな存在です。しかし生長すると10mほどにまで大きくなることもあるため、手をもてあましてやむなく処分を考えることも少なくないでしょう。
「庭木の1本くらいだったら自分で伐採できるんじゃないかな」と思う人もいるかもしれませんが、実際のところハナミズキの伐採は自分でもできるのでしょうか。
今回は、伐採が自分でできるかどうかの判断方法、基本の伐採方法をご紹介します。安全に伐採をするための注意点も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ハナミズキ伐採は自分でできる?
ハナミズキの伐採を自分でできるかどうかは、木の大きさによります。ある程度の大きさの木であれば自分でも可能です。では自分で伐採できるのはどれくらいなのかという基準と、伐採の方法をみていきましょう。
自分で伐採できる木の基準
個人で伐採できる木の基準は、高さが3m以下、幹の直径が20cm以下程度の比較的小さな木です。大きな木は切るのが大変なだけでなく、切り倒すときに大けがをする危険があります。伐採のプロであっても、倒れてきた木の下敷きになって死亡するような事故が発生しているのです。
大きな木を素人が伐採するのは非常に危険です。処分を考えている木が基準よりも大きいのであれば、無理をせず伐採業者に任せましょう。
伐採の方法
自分で伐採できそうな小さな木であっても、正しい手順でおこなわなければやはり危険です。安全に伐採をおこなうために、正しい手順を理解し、準備を整えてから作業をはじめましょう。
伐採に使う道具
まずは伐採作業をするための道具をそろえる必要があります。以下で、伐採の際に必要となる道具をご紹介します。
〇ノコギリ
幹の細い木であれば、ノコギリでも切ることができるでしょう。伐採に使うノコギリは工作などに使うものとは違い、目がつまりにくくて生木をスムーズに切ることができる剪定用ノコギリを使います。
〇チェーンソー
幹が太い木を切る場合や本数が多いときには、チェーンソーが便利です。回転する刃で楽に木を切ることができます。エンジン式と電気式があり、比較的軽量でサイズも小さいものが多い電気式のほうが、初心者には扱いやすいでしょう。
ただ、チェーンソーは死亡事故も発生することがある危険な道具ですので、扱いには十分注意しましょう。
〇ロープ
木を切り倒すときには、予定通りの方向へ倒れるようにコントロールする必要があります。あらかじめ木にロープをむすんで引っ張っておくことで、木が違う方向へ倒れるのを防ぐことができます。
〇シャベル
木を切り倒した後には切り株が残りますが、この切り株も取り除いておかなければなりません。切り株はシャベルで土を掘り返して取り除きます。
伐採の方法
続いて、伐採作業の手順を解説していきます。正しい手順で、安全第一を心がけて作業をしましょう。
【伐採の手順】
【1】木を倒す方向を決めます。木の高さを測って余裕のあるスペースを確保し、電線やほかの木の枝など、途中で引っかかるものがないかどうかも確認しましょう。
【2】木を倒すときに作業者がすばやく避難できるよう、安全な避難場所とそこまでの経路を確保しておきます。
【3】木にロープをむすびます。できるだけ木の高い位置にむすんだほうが軽い力で引っ張ることができ、倒れる方向もぶれにくいので安全です。
【4】安全を確保したら、木を切っていきましょう。まずは幹の、木を倒す方向に受け口をつくります。幹の太さの3分の1ほど切り込みを入れていきます。その切り込みに対して30度~45度の角度で上から斜めに切り込みを入れていき、切り取りましょう。
【5】次に、受け口の反対側に追い口をつくります。受け口の下辺よりも少し上を平行に、受け口の少し手前まで切り込んでいきます。追い口と受け口の間に、幹の太さに対して10分の1ほどの隙間ができるのが理想です。
【6】木を倒していきます。改めて周囲の安全を確認して、ロープを引っ張ります。木が地面に倒れるときには折れた枝が跳ね返って飛んでくることがありますので注意しましょう。
【7】残った切り株をシャベルで掘り返して、根を取り除きます。
自分で伐採をするリスク
自分でハナミズキの伐採を安全におこなうためには、伐採には多くの危険があるということを理解する必要があります。自分で伐採をすることのリスクをみていきましょう。
・チェーンソーの危険性
高速で回転するチェーンソーの刃に体が触れてしまうと、大けがにつながります。また、チェーンソーの刃が硬いものにぶつかったとき、反動で使用者に向かって跳ね返ってくるキックバックという現象が起こることがあります。
強い力で反発してくる刃をよけることはほぼ不可能で、プロでも死亡するような事故が発生しているのです。基本的に、素人がチェーンソーを使用することはおすすめしません。チェーンソーを使わなければいけないような太い木の伐採は、自分では無理だと考えたほうがよいでしょう。
・伐倒時の危険性
木を倒す伐倒が、伐採のもっとも危険な瞬間です。木が自分に倒れかかってきた場合には、大けがをするおそれがあります。木は必ずしもまっすぐに立っているとは限りませんので、思わぬ方向に倒れることがあります。
また、枝が折れて飛んでくることもあるのです。そうした不測の事態が伐採にはつきものだと心得ておく必要があります。
・切り株や伐採木を放置するリスク
伐採した後の木の処分も大変です。もしも伐採した木をしばらくおいておくなら、雨などで濡れないようにしておく必要があります。木が濡れると腐って害虫やカビが発生するのです。また、切り株を取り除かずに放置しておくと腐ってシロアリなどがわくおそれがあります。
このようなリスクを回避するには、業者に頼むのが得策です。業者は安全に伐採作業をしてくれ、切った木の処分もしてもらうことが可能です。もしも伐採業者がみつからない場合は、伐採お助け隊にご相談ください。お近くの伐採業者を無料でご紹介します。
ハナミズキ伐採を業者に依頼する場合
自分でハナミズキの伐採ができないそうにないと思ったら、無理せず業者に頼みましょう。業者に伐採を依頼する場合の費用やメリットについて、詳しくみていきましょう。
業者に依頼するメリット
伐採業者に依頼をすると、自分で伐採をするのとどんな違いがあるのでしょうか。プロならではのメリットを解説します。
・安全で早い
伐採業者では、伐採の作業をする作業員に安全講習を受けさせることが義務づけられています。そのため、チェーンソーをはじめとした効率的な機械を使いながら、安全な伐採をおこなうことができるのです。個人では1日がかりになってしまうような作業でも、伐採業者なら数時間で終わらせることができるでしょう。
・伐採した木の処分をしてもらえる
多くの伐採業者では、伐採した木も引き取って処分してもらうことができます。伐採した木を自分で処分するには木を細かく切り刻み、ゴミ袋につめて運び出すといった大変な手間がかかります。この手間が大幅に省けるのは、業者を使う大きなメリットです。
伐採業者の費用相場
伐採業者にかかる費用は、木の大きさによって設定されていることが多いです。伐採する木の大きさと費用の相場は、以下のようになっています。
- 3m以下 約3,000円~5,000円
- 3m~5m 約15,000円~18,000円
- 5m以上 約25,000円~30,000円
伐採した木の切り株を取り除く抜根の作業は、別料金が必要な場合があります。抜根にかかる費用の相場は以下の通りです。
- 直径5cm~30cm 約3,000円~10,000円
- 直径30cm以上 約10,000円~25,000円
伐採業者の選び方
せっかく費用を払って業者に頼むのであれば、できるだけよい業者を選びたいものですが、伐採業者はどのような基準で選べばよいのでしょうか。業者選びのチェックポイントをみてみましょう。
・近くの業者
業者の費用には作業費のほかに、出張費などがかかる場合があります。基本の料金が安くても、遠くの業者の場合はそれだけ最終的な費用が高くなってしまうのです。業者を探す際には、できるだけ自宅から近い業者を探しましょう。
・明瞭な料金
事前に見積りを提示して料金の詳細を説明してくれる業者は信頼できます。料金設定があいまいな業者は、後から追加料金が発生して思ったよりも費用が高くついてしまうこともあります。
・相見積を取る
複数の業者から見積りを取って、それぞれの作業内容や料金を比較して検討するのも大事なポイントです。遠慮は必要ありませんので、たくさんの業者から見積りを取りましょう。
いくつもの業者を探して見積りを取るのが面倒だと感じたら、伐採お助け隊を利用してみてください。希望の予算を相談していただけば、その予算内で対応できる近くの業者を探すことができます。紹介した業者の見積りをみてからキャンセルもできますし、もちろん相見積りも歓迎です。
トラブルを起こす前に対策しておこう
伐採は費用もかかってしまうし面倒だと感じるかもしれませんが、管理できなくなった木を放置しておくことにはリスクもあります。庭木を放置するとどんなトラブルがあるのでしょうか。
・倒木の危険
木が枯れたり病気にかかっている場合、幹の支えが弱くなって台風や地震などの際に倒れる危険があります。また、根が腐っていると木が根元から倒れてしまう根返りを起こすこともあります。幹が極端に傾いている木も倒木のおそれがあり、そのまま放置しておくと人や建物に倒れかかって危害を加えるおそれがあるのです。
・近隣トラブル
大きくなりすぎた木の枝が隣家に侵入したり、伸びた枝が電線に触れたりといったトラブルも起こります。枝が道路にはみ出した場合には交通を妨げて近隣の住民を危険にさらすことになります。
明らかに危険な状態の木を放置し、その結果事故が起こった場合には損害賠償を請求されたり、刑事責任を問われたりすることもあり得るのです。
このような危険な状態の木には、一刻も早く対処しなければなりません。剪定で木を小さくするという方法もありますが、極端な剪定は木を弱めてしまいます。少しずつ時間をかけて剪定をしていく必要があるので、それでは間にあわないこともあるでしょう。
すぐに解決したいのであれば、やはり伐採するのがすばやい解決方法です。しかし伐採でけがをしたり、伐倒時に近隣の建物などを破損したりしてさらなるトラブルを起こしては元も子もありません。やむなくハナミズキを伐採するのであれば、業者に依頼するのが賢明です。
業者を探す際には、伐採お助け隊をご利用ください。伐採お助け隊では24時間無料で電話相談を受けつけていますので、木の状況や要望を聞かせていただけば、最適なお近くの業者を迅速にご紹介します。一刻も早くハナミズキを処分したいのなら、伐採お助け隊が力になります。
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