柿の木の病気は予防が大切!正しい対処法とお手入れの秘訣とは

柿の木の病気は予防が大切!正しい対処法とお手入れの秘訣とは

「柿の葉に変な模様ができた」「柿の実が変色している」所有している柿の木に、そういった異変を感じたことはありませんか?こういった症状がある場合、柿の木に病気や病害虫が発生していると考えられます。

柿の木に発生した病気や病害虫は、きちんと対処しないと実の生成を阻害するだけでなく、場合によっては木が枯れる原因にもなります。1本の柿の木が発端となり、その周辺の木が次々と病気に感染してしまうこともあるため、早急に対応することが大切です。

そこで今回は、柿の木の病気や病害虫について、その種類ごとに対処方法をご紹介します。大切な柿の木を長く楽しむためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

柿の木の病気【枝や幹の病気と対処法】

柿の木の病気は、その種類によって症状が現れる箇所が異なります。まずは、柿の枝や幹に症状が出る病気について、その特徴と対処方法をご紹介しましょう。

炭疽(たんそ)病

柿の枝や幹に黒や褐色の斑模様が浮き出ていた場合は、“炭疽病”に感染していると考えられます。炭疽病を放置しておくと、枝にヒビ割れが生じたり、枯れてしまったりすることがあるでしょう。

炭疽病は温暖な気候を好むため、気温が20度以上になる季節に多発する傾向があります。湿気と気温が同時に高くなる梅雨の時期は、とくに発病しやすいため注意が必要です。

対処方法

柿の木の剪定をおこなう際、炭疽病に感染している枝があればすみやかに切除しましょう。とくに徒長枝(とちょうし/縦方向に伸びてしまった枝)は感染を広げやすいため、可能な限り除去するようにしてください。

また梅雨は、とくに病気に感染しやすいため、5月頃になったら専用の薬剤を撒いて予防をしておきましょう。

カイガラムシ(害虫)

柿の枝や幹、葉、実の部分などに体長4mm弱の白っぽい虫を見かけたら、それは“カイガラムシ”かもしれません。カイガラムシを放っておくと、その排泄物が原因で“すす病”と呼ばれる病気に感染してしまうこともあるので注意が必要です。(すす病については後の章でご説明します。)

幹に隠れて冬を越えたカイガラムシの幼虫は、春先になると枝へ移動し、柿の木を食べはじめます。梅雨の時期を経ると、成長したカイガラムシが多数の卵を産むため、被害はさらに大きくなるでしょう。

対処方法

カイガラムシを好んで捕食する、“フジコナカイガラクロバチ”と呼ばれるハチをうまく利用して駆除することが大切です。フジコナカイガラクロバチを駆除してしまうような殺虫剤を使用していると、カイガラムシの大量発生につながるので注意しましょう。

また、柿の木が成長を止める12月~2月頃の休眠期に、幹の粗皮を削っておくのも効果的です。これによって、幹に隠れている幼虫を駆除することができます。粗皮削りと同時に専用の薬剤を直接柿の木に塗布しておけば、成虫になる前にカイガラムシを一掃することができるでしょう。

柿の木の病気【葉の病気と対処法】

次は、柿の“葉”部分に異変が現れた場合についてご紹介します。変色・変形などが顕著に表れる葉は、異変に気がつきやすい箇所です。ぜひ定期的にチェックをして、柿の木の病気や病害虫の早期発見に努めましょう。

柿の木の病気【葉の病気と対処法】

うどん粉(うどんこ)病

柿の葉の裏側に、白っぽい粉が付着したような汚れが発見された場合、“うどん粉病”への感染が疑われます。うどん粉病とはその名のとおり、まるでうどんの粉を葉っぱに吹き付けたような症状が出る感染症のことです。

柿の木がうどん粉病にかかってしまうと、光合成がしにくくなったり、果実がうまく成熟しなくなったりしてしまいます。うどん粉病はおもに4月~6月頃にかけて感染・発病し、秋を迎える頃に増殖しはじめます。

対処方法

感染・発病がもっとも盛んな梅雨の時期に、専用の薬剤を塗布すると効果的に殺菌することができるでしょう。また秋の増殖を迎える前(8月頃)にも再度薬剤を塗布しておくと、さらに安心です。

落葉病

柿の葉に、オレンジ色の点を黒色の輪で覆ったような独特な斑状の模様が現れたときは、“落葉病”の可能性が考えられます。進行を放置しておくとどんどん葉が枯れ落ちていき、そのうち成長途中の果実も落下してしまうでしょう。落葉病は梅雨~夏にかけての時期に感染し、秋口頃から発症をはじめます。

対処方法

感染がはじまる5月頃から専用の薬剤を塗布し、予防することが大切です。発症後の薬剤塗布では十分な効果を得ることができないため、塗布の時期には注意してください。

イラガ(害虫)

柿の葉に穴が開いたり、破れが生じていたりする場合は、“イラガ”という害虫に侵食されている可能性があります。大量発生しない限りは、放置しておいてもそこまで大きな被害にはなりません。しかしイラガの幼虫は毒性を持っているため、剪定や収穫中に人間が刺されてしまうこともあるので注意が必要です。

対処方法

イラガ以外の害虫予防のためにおこなう薬剤塗布が、イラガ対策にもなります。そこまで大きな被害を引き起こさない害虫であるため、他の害虫の“ついで”に退治する程度でも問題ないでしょう。

柿の木の病気【実の病気と対処法】

柿の木は、その実にも病気の被害が及ぶことがあります。柿の実に異変があった場合は、以下のような病気・病害虫に感染している可能性があるので、早期に対応して被害縮小に努めることが大切です。

すす病

柿の果実に、黒っぽい“すす”のような模様が発見された場合は、“すす病”に感染しているおそれがあります。すす病は黒色のカビのことであり、放置しておくと果実の見た目が次々と悪くなってしまうでしょう。

カイガラムシなどの病害虫が放出する排泄物を放置しておくことが、すす病のおもな発生原因となります。

対処方法

すす病に直接効果のある薬剤等は今のところありません。予防するためには、原因となる排泄物を出す病害虫を駆除する必要があります。

果実軟腐(かじつなんぷ)病

その名のとおり、柿の果実部分が腐ってしまうのが“果実軟腐病”です。柿のヘタ部分にヒビ割れなどの異変が見られる場合は、この病気を疑いましょう。

なお柿のヘタ部分に現れるヒビ割れは“ヘタスキ”と呼ばれます。ヘタスキが生じている柿や、湿気に多くさらされた柿などは、果実軟腐病が発症しやすいため注意が必要です。

対処方法

果実軟腐病は、湿気の対策をおこなったり、ヘタスキのチェックなどを定期的におこなったりすることで、被害を最小限に抑えることができるでしょう。

カメムシ(害虫)

カメムシの中には、果実に穴を開け、中の汁を吸う種類のものがいます。柿の果実も例外ではありません。少しでもカメムシに汁を吸われた果実は、そのほとんどが成熟前に地面に落ちてしまうでしょう。

カメムシによる被害は7月~10月頃が中心となりますが、それ以外の時期にも発生することがあるため、年間を通じて注意が必要です。

カメムシ(害虫)

対処方法

カメムシの対処には薬剤が効果的ですが、塗布の時期や量には注意してください。薬剤塗布は他の病害虫の天敵を攻撃してしまうこともあるため、使いすぎには注意が必要です。近隣のカメムシ発生情報などを確認し、大量発生が見込まれる時期を狙って塗布するようにしましょう。

カメムシの大量発生が確実でない場合は、ネットなどを張って物理的に侵入を予防するという方法を試してみてください。

柿の木の病気を事前に防ぐためには?

ここまで柿の木の病気や病害虫について、その対処方法をご紹介してきました。どの病気・病害虫にも共通していえるのが、“事前に予防措置を講じておくことが何よりも重要”ということです。

柿の木の病気や病害虫を未然に防ぐためにも、以下2つのことはなるべく意識的におこなうようにしましょう。

適切なタイミングで薬剤を塗布
湿気が上昇する梅雨入り前や暑さが落ち着いてくる秋頃は、病気や病害虫の感染・発症がとくに多い時期です。この時期にしっかりと薬剤を塗布し、感染・発症の予防に努めましょう。ただし、むやみやたらに薬剤を散布すると、害虫を捕食してくれる益虫まで駆除しかねないので、タイミングや量、塗布方法はよく検討する必要があります。

休眠期における剪定、粗皮削り
多くの病原菌や病害虫は、寒い冬であっても越冬することが可能です。翌年の発症を防ぐためにも、休眠期となる12月~2月頃にかけて、感染源となりやすい徒長枝を剪定したり、病害虫の隠れ家になりやすい幹の粗皮を削っておいたりしましょう。

柿の木を上手に育てる秘訣

柿の木は、上手に育てることができればおいしい果実を実らせてくれます。果実の収穫を楽しみたいのであれば、病気や病害虫以外にも、以下のようなことに気をつけて育ててみるとよいでしょう。

よりよい環境に設置すること
年間を通じて日が当たりやすい場所に設置し、常に光合成がしやすい環境を整えてあげましょう。

しっかり水をあげること
地面の状態を頻繁に確認し、乾燥しないようにしっかりと水やりをおこなうようにしてください。

適切に栄養を与えること
休眠期(12月~2月頃)と7月・10月頃には肥料などを使って土に栄養を与えましょう。

上記のような管理をしっかりとおこなっていないと、柿の木はなかなか上手に育てることができません。「頑張って管理しているのに、すぐに病気になってしまう」「病気の進行を抑えられず、ついに木が枯れてしまった」ということもあるでしょう。

そういった場合は、思い切って伐採してしまうことも検討してみてください。大切な柿の木を伐採することには抵抗があるかもしれませんが、放置しておくと周辺の植物にまで病気が感染してしまうこともあります。

伐採をご希望の場合は、ぜひ弊社までご相談ください。柿の木をきれいに伐採してくれる経験豊富な業者をすぐにご紹介いたします。ご紹介料は無料ですので、安心してお問い合わせください。

まとめ

今回は、柿の木の病気や病害虫について、その特徴や対処方法などをご紹介しました。せっかく柿の木を所有しているのであれば、毎年おいしい果実を収穫したいですよね。そのためにも、薬剤や剪定作業など駆使して、病気や病害虫を未然に防げるよう努めてみてください。

もし病気や病害虫の進行が深刻なようであれば、思い切って伐採してしまうのもひとつの選択肢です。まわりの植物への二次感染を防ぐためにも、どうするのが最適なのか、ぜひ一度検討してみてください。

メールで無料相談

現在、お電話がつながりやすくなっております

  • 料金のご案内
  • 安心・安全のサービス!作業完了までの流れ
  • トラブルに迅速対応!伐採お助け隊とは